医学部受験を考えている方や弘前大学医学部受験の面接を控えている方の中には、弘前大学医学部や弘前市についてあまり知らない方も多いのではないでしょうか?
そこで、今回はロボット手術、不整脈治療、前立腺癌の新しい診断方法などの弘前大学医学部の特徴6つや弘前市の特徴3つについてまとめてみました!
弘前大学医学部の特徴6つ

非常に歴史が長い!
弘前大学医学部は、1944年に青森医学専門学校として始まりました。その後、1948年に弘前医科大学になり、1951年に今の弘前大学医学部になったので、弘前大学医学部は約80年の長い歴史を持っています。80年の歴史の中で弘前大学医学部では数多くの発見や技術開発が行われてきました。中でも有名なものが便潜血検査とX線回転横断装置です。
便潜血検査とは便の中にごくわずかな量の血液が混ざっていないかを調べる検査のことです。この検査は大腸がんを見つけるために行われます。便潜血検査によって大腸がんの早期発見ができるようになりましたが、この技術は弘前大学医学部で開発されました。
X線回転横断装置とは、弘前大学の教授であった高橋信次教授が開発した装置であり、今現在使われているCTスキャンのもとになっています。
参考: 弘前大学 大学院医学研究科/医学部医学科 沿革,弘前大学大学院医学研究科消化器血液免疫内科学講座 講座紹介,弘前大学大学院医学研究科放射線腫瘍学講座・放射線診断学講座 診断学教授挨拶
ロボット手術が盛んに行われている!
今全国の病院ではダヴィンチと呼ばれる手術支援ロボットが導入されており、低侵襲で患者さんの負担が少ない手術が行われています。弘前大学医学部では、全国の病院に先駆けて2011年にダヴィンチが導入されており、前立腺癌や膀胱癌などの手術において使用されています。
さらに、弘前大学医学部はロボットによる遠隔手術の研究にも取り組んでいます。2021年に弘前大学医学部附属病院から約150km離れたむつ総合病院の手術支援ロボットを遠隔操作実験が行われ、今後現場で使用するためにさらなる研究が行われています。
引用および参考文献:弘前大学医学部附属病院広報 南塘だより 第67号,弘前大学大学院医学研究科 泌尿器科講座 治療案内,弘前大学 弘前大学とむつ総合病院を接続した遠隔ロボット支援手術の実証実験の開始について,先進医療.net 離れた場所から熟練の専門医が手術を支援「手術支援ロボットを用いた遠隔手術」
病理学の講義が多い!
弘前大学医学部の特筆すべき特徴の一つに、充実した病理学教育が挙げられます。病理学とは患者さんから採取した細胞や組織から患者さんの病気について明らかにしたり、病気の成り立ちを勉強する学問になります。
弘前大学医学部では、2年次から4年次まで段階的に病理学の講義と実習が組み込まれており、学生は病理学の基礎から臨床応用まで幅広く学ぶことができます。
さらに弘前大学医学部には病理生命科学講座、病理診断学講座、分子病態病理学講座、脳神経病理学講座という4つの講座があり、他大学と比べてもかなり多いです。病理学に興味がある人や病理医になりたい人にはうってつけです!
引用:弘前大学 大学院医学研究科/医学部医学科 講座等紹介,国立大学法人弘前大学入試情報 学部入試 募集要項・パンフレット
不整脈の治療が日本でトップクラス!
弘前大学医学部は、不整脈治療の分野で日本トップクラスの実績を持っています。
不整脈とは、心臓の拍動が乱れる病気のことです。弘前大学医学部循環器内科では、年間約500件もの不整脈の手術を行っています。特に、「カテーテルアブレーション」という最新の治療法を多く実施しています。これは、細い管(カテーテル)を使って不整脈の原因となる心臓の筋肉を焼いて治療することです。
弘前大学医学部循環器内科はカテーテルアブレーション治療において日本でも有数の施設であり、日本の不整脈治療のガイドラインを作るメンバーに弘前大学医学部循環器内科の先生が2人も選ばれています。そのため、全国から多くの医師が見学に来られています。
このように、弘前大学医学部は不整脈治療の最先端を走り、日本の医療の発展に大きく貢献しています。将来、最新の循環器治療を学びたい人にとって、とても魅力的な大学と言えるでしょう。
引用:弘前大学大学院医学研究科 循環器腎臓内科講座 診療案内 循環器グループ,日本循環器学会 日本循環器学会 /日本不整脈心電学会合同ガイドライン不整脈非薬物治療ガイドライン(2018 年改訂版)
前立腺癌の新たな診断法を開発!
弘前大学医学部は、前立腺がんの診断において画期的な成果を上げています。前立腺がんは男性の膀胱の下にある臓器である前立腺に起こる悪性腫瘍のことを指します。
弘前大学医学部の研究チームは、血液検査で前立腺がんをより正確に診断できる「S2,3PSA%検査」という新しい方法を開発しました。この検査のすごいところは、従来の検査よりも高い精度で、がんかどうかを識別できる点です。
従来の検査では本当は癌ではない人が検査で陽性とされてしまうことがありました。検査で陽性とされた人はその後前立腺に針を刺して前立腺の組織を採取する針生検と呼ばれる検査を受けなければなりません。なので、本来針生検をしなくてもよい人が検査をしなければならない現状がありました。
しかし、「S2,3PSA%検査」という新しい検査法では癌ではない人を発症している人を従来よりも正確に区別できるようになりました。
さらに、この新しい検査方法は、2025年2月から保険が適用されることになりました。これにより、多くの患者さんが経済的な負担を軽減しながら、より質の高い診断を受けられるようになります。
弘前大学医学部では、このように患者さんの負担を減らしながらより正確な診断ができる新しい技術を開発することで、日本の医療の発展に大きく貢献しています。
岩木プロジェクト!
弘前大学には「岩木健康増進プロジェクト」という、地域の人たちの健康を守るためのすごい取り組みがあります。
これは、弘前大学が中心になって弘前市岩木地区という場所で2005年からずっと続けている健康調査です。どんなことをしているかというと、地域に住む人たちの健康状態を、2000項目以上も細かく調べています。
背景には青森県が日本で最も平均寿命が短い短命県であるという現状があります。短命県である青森県では、生活習慣病を抱えた方が数多くいらっしゃいます。生活習慣病の方の生活習慣や健康状態を詳しく調査することで、短命県返上を目指す取り組みとなっています。
このプロジェクトのすごいところは、大学の先生だけでなく、企業や市役所の人、そして地域の人たちも一緒になって取り組んでいることです。多くの人が一緒になって青森県の人々の健康を向上させようとしている大規模なプロジェクトになっています。
また、学生もこのプロジェクトに参加して実際に地域の人と触れ合いながら学ぶことができます。
引用:岩木健康増進プロジェクト
弘前市の特徴3つ
りんごの街!

青森県はりんごの生産量が日本一の県として有名ですが、青森県産りんごの約4割は弘前市で生産されています!秋になりたくさんのリンゴが赤く実る光景は絶景です。また、弘前でとれたりんごを使用したアップルパイが弘前市内の40軒以上のお店で提供されています。
りんごの栽培や出荷には多くの人手が必要なので、秋になると多くの学生がりんご農園や市場でのアルバイトに勤しんでいます。
自然とお祭りの街!

弘前市は、江戸時代に弘前藩の城下町として栄えた歴史を持ち、その面影を今も色濃く残しています。特に、弘前城は春には桜の名所として知られおり、例年4月から5月にかけて開催される「弘前さくらまつり」では多くの人が訪れています。
また、弘前市は東に八甲田連峰、西に岩木山、南には世界自然遺産の白神山地といった豊かな自然に恵まれた環境にあります。岩木山は津軽富士とも呼ばれています。春の新緑、夏の深緑、秋の紅葉、冬の雪景色と、四季折々の美しい景色を楽しむことができ、その美しい姿は弘前市民の心の拠り所となっています。
豊かな自然を背景に、弘前市では春の弘前さくらまつり、夏の弘前ねぷたまつり、秋の弘前城菊と紅葉まつり、冬の弘前城雪燈籠まつりなど四季折々のイベントが開催され、一年を通して楽しむことができます。特に弘前ねぷたまつりは、豪華絢爛なねぷたが「ヤーヤードー」の掛け声に合わせて練り歩く迫力満点のお祭りです。
歴史ある街!

弘前市は、江戸時代に弘前藩の城下町として栄えた歴史を持ち、その面影を今も色濃く残しています。特に、弘前城は春には桜の名所として知られ、例年4月から5月に開催される「弘前さくらまつり」では多くの観光客で賑わいます。
また、弘前市には旧弘前市立図書館や旧東奥義塾外人教師館など明治・大正時代に建てられた洋風建築が今も現存しており、和と洋の文化が融合したとても珍しい街となっています。
まとめ
今回ご紹介したような弘前市や弘前大学医学部の良いところやすごいところを認識したうえで、大学選びや面接対策を頑張ってみて下さい!
受験生や高校生の皆さんのことを応援しています!
また弘前大学医学部受験は弘前高校で行われるので、弘前城近くのホテルがおすすめです。以下の記事でご紹介しているのでホテル選びも合わせて検討してみてください!

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